判断が集まる場所で、見てきたこと
CSPはこれまで、業種・企業規模・事業フェーズの異なる多くの企業において、経営者およびボードメンバーと直接向き合いながら、意思決定の中枢に関わる支援を行ってきました。扱ってきたテーマは、DX、ブランディング、事業計画、そして人材育成・組織開発と多岐にわたります。
具体的には、DX推進では ユニバーサル・スタジオ・ジャパン や Hyatt に代表される大規模なデジタル変革の現場に関わり、ブランディング再構築では BAT や Cisco といったグローバルブランドの日本市場戦略に携わってきました。事業計画・成長戦略の策定においては ダイワハウスグループ、Marriott、IHG などの企業と向き合い、人材育成・組織開発では イオン や DMM など、多様な組織の変化を支援してきました。
一見するとテーマも業界も異なりますが、これらすべてに共通していたのは、「経営者の判断が、事業の未来を決定づける局面」に立ち会ってきた、という事実です。
AI時代に入り、決定的に変わったこと
こうした経験を重ねる中で、私たちはひとつの変化を強く実感するようになりました。それは、経営者一人ひとりに求められる判断の「重さ」と「孤独」が、急激に増しているということです。
情報は溢れ、AIやテクノロジーは進化し続けています。しかし、どれほど分析や示唆が増えても、最終的な判断と責任は、人が引き受けなければなりません。組織は多様化し、価値観は簡単には揃わず、誰にも相談できない決断が、日常的に発生する時代になっています。
AI時代とは、「判断を代替してくれる時代」ではありません。むしろ、判断の責任がより明確に、経営者個人へと集中していく時代だと、私たちは考えています。


経験から導き出された、ひとつの結論
DX、ブランディング、事業計画、人材育成。どれだけ高度な施策やフレームワークを設計しても、事業の成否を最終的に分ける要因は、常に同じでした。それは、経営者自身の「判断軸の質」です。
何を選び、何を捨てるのか。短期の成果と中長期の責任をどう両立させるのか。市場の声と、自らの志をどう統合するのか。こうした問いに対する判断軸が整っていなければ、どれほど優れた戦略も、現場に根づくことはありません。
その結論を、どうCEPに落とし込んだのか
CSP Executive Partnership(CEP)は、これらの経験から導き出された結論を、経営者のための「意思決定の場」として再設計したプログラムです。CEPでは、一般的なコンサルティングのように、答えを与えること、戦略を代行すること、AIやフレームワークを教えることを主目的としていません。
ただし、それらを行わない、という意味ではありません。経営者の思いや志を言語化する支援、意思決定を進めるための材料提供、たたき台としての戦略や計画の作成、レベルや課題に応じたAIやフレームワークの共有は、必要に応じて行います。
CSPが重視しているのは、コンサルタントが正解を示すことではなく、経営者が自分の中にある志を見失わず、自らの判断として事業を前に進めていくことです。CEPは、そのために長期で伴走するパートナーシップです。


なぜ、CEPは紹介制なのか
多くの経営者は、意思決定に迷ったとき、コンサルタントに「正解」を求めます。それ自体は自然なことです。経営は不確実であり、自分一人の視点だけで判断することには限界があります。
しかし、これまでの経験を通して、私たちは何度も同じ構造を目にしてきました。どれだけ多くの正解を集めても、それを判断する基準が経営者自身の中に整っていなければ、意思決定は知らず知らずのうちに「責任の委譲」へと変わってしまうという構造です。
当たり前のことですが、その地位にない者が、経営の責任を代行することはできません。最終的な責任は、常に経営者本人に帰属します。実際に、判断の主体が曖昧なまま進められた事業やプロジェクトが、結果として失敗に至ったケースも見てきました。
問題は、こうした構造をすべての経営者が自覚できているわけではない、という点にあります。この自覚がないままCEPに参加しても、CSPが提供できる価値は十分に機能しません。
だからこそCEPは、誰にでも開かれたプログラムではなく、その前提を理解している方からの推薦・紹介を通じてのみ参加を受け入れています。紹介制とは、参加者を選別するための仕組みではありません。経営の責任を自ら引き受ける覚悟のある方とだけ向き合うために、そして思想と期待値のミスマッチをできる限り減らすための工夫です。
それが、CEPが紹介制である理由です。

